こだわりCommitment
卵を当たり前に食べられる時代。
だからこそ、こだわりを届けたい。
祖父の代から養鶏業を始め、確実にわかっている年数で50年以上の歴史があります。祖父の代では、今のように何でもある時代と違い、近くにはスーパーなどもなかったことから初めは数十羽の鶏を飼い始めたところ近所の人達が人から聞いて卵を買いに来たりとよく売れたそうで、次々と鶏の数を増やしたそうです。そこから養鶏業が始まり、2代目の代で規模は大きくなりましたが、全国的に養鶏業が盛んになり卵が余る時代へとなってきました。その当時は駅前にあった大手のスーパーをメインで納めていたそうで、それ以外に自転車で団地などへ売り歩いたりと色々な苦労があったようです。そして祖父が亡くなったのを転機に鶏舎を建て直し、東京ブランドを作ろうと今までの鶏を全て辞めて規模を縮小し、新しく改良された東京うこっけいに切り替え、ブランド化を図りました。それ以外にも東京軍鶏を始めて、烏骨鶏卵と東京軍鶏のお肉を生産するようになりましたが、お客様の声でうこっけい卵は高くてなかなか買えないので他の鶏もやってほしいと要望があり赤玉鶏卵(たまごころ)を始めたそうです。そして今の3種類の鶏を飼育するようになりました。伊藤養鶏場の2種類の卵は黄身の色が濃く、オレンジ色をしているのが特徴で自家の配合でカラーの色を調整し(パプリカ)、濃厚でクセのない卵となっており、どちらも人気商品となっております。 お陰様で苦労の中でご縁を紡いだお客様や周りの方々に助けられ、支えられ、今日までの伊藤養鶏場があります。
伊藤養鶏場の鶏は
手間ひまかけてヒナから育てる。
伊藤養鶏場では3種類の鶏を、ヒナから飼育しています。ヒナと成鶏を合わせると約7000羽。沢山の鶏をヒナの頃から育てるのはとても手間が掛かることですが、美味しい卵をお届け出来ると信じているからこそ、伊藤養鶏場は手を抜きません。ヒナから飼育することで、「初生ヒナ」「中ヒナ」「大ヒナ」とそれぞれの成長段階に合わせて餌の配合を考え調整することで独自のエサを与えています。こうして鶏の体づくりをしっかりとやることで卵を産み始めた時に餌の栄養吸収を高めることができ、より美味しく、質の良い卵をお客様の元へ届けることができるのです。愛情を持って育てられた鶏たちは今日も元気に卵を産み落としています。
「もみじ」さんは純国産。
産んだ卵は「たまごころ」
純国産品種の鶏で「もみじ」という名前の鶏。その卵を「たまごころ(多摩×卵×真心)」と呼んでいます。国内における養鶏場のヒナは96%が輸入鶏が産んだ卵で、そのうちたったの4%だけが国産鶏です。“純国産鶏”とは日本国内において幾世代にもわたり、選抜交配を繰り返して育種改良を行い作出される実用鶏のことです。純国産鶏が産んだ卵が「純国産鶏のたまご」であり、原種・種鶏を海外に依存する鶏は従来から外国鶏とされその卵は純国産鶏のたまごとは違います。当養鶏場ではその日本の気候風土に適した優良国産採卵鶏を飼育し、大手の農場では使わないグレードの高い飼料にこだわっており、トウモロコシを主原料とした飼料でパプリカなど自然のもので黄身の色を濃くした卵を産ませています。また、初生ヒナから手間暇かけ、飼育日数にあわせて配合を変えた独自の餌を与え抗生剤を使用せず健康なヒナを育てています。合成着色料などを一切使用していないオレンジ色のきれいな黄身の卵は見た目もさることながら味も濃厚でクセは無く臭みもない卵に仕上がっております。また、白身に張りがあり力強い為シフォンケーキなどに使うとよく膨らみます。
「東京烏骨鶏(うこっけい)」さんの
卵はとっても希少で小さい。
全身を柔らかい羽毛で覆われ、白い羽毛の下には肉や骨が黒いという特徴を持つ鶏で、江戸時代の初期にその薬効を記した薬学書とともに中国から渡来しました。 中国や韓国では古来より薬膳料理の素材として珍重されており、価値の高さから全身が宝と言っていいほどに利用価値があり中国では昔から王侯貴族の薬膳には欠かせないもので特に女性には重宝されていたという話があるほど漢方の効能のある鶏です。 産卵数が年間で換算すると、3日に一個程度と少なく(一般卵は一日1個)、また一般卵のM玉が58g~64gに対して烏骨鶏卵は34g~42gと一個が小さいのです。そして白身と黄身の割合も一般卵と比較すると黄身の割合の方が多いなどの違いがあります。栄養価が高く、健康食材として人気のある東京うこっけいですが当養鶏場では自家で配合した飼料にこだわり、合成着色料などを使用せず、パプリカなど自然のもので黄身の色を濃くし、魚粉など10種類以上の飼料をブレンドしたこだわりの餌を与えています。卵白にはハリがあり、黄身には弾力のある、甘くてコクのある卵に仕上げました。一般卵に比べ白身の割合が少ない為、生もしくは半熟で食べると味の違いがハッキリわかります。
「軍鶏(しゃも)」さんは
黒くて強面、厳つい眼差しが魅力的。
東京と軍鶏のつながりは長い歴史を持っています。 江戸時代初期に日本に渡来した軍鶏は、主に闘鶏用として改良されてきましたが、その肉の美味しさは江戸の名物料理「シャモ鍋」としても有名で当時の 風俗誌 にも登場しています。「東京しゃも」の開発はこの伝統あるシャモ肉の味を再現するため、昭和46年にまず軍鶏特有の闘争性の除去や育成率の向上を図る改良から始まりました。 その後改良した軍鶏と様々な鶏種との交配を試行し、昭和59年に現在の東京軍鶏が産まれました。
東京しゃもの肉は堅く引き締まっていて、脂肪分が少なくさっぱりとした味わいですので日本の伝統的な料理に向いています。
一般の鶏肉であるブロイラーに比べて、長期間(20週)飼育するので、味わいが濃く、特に鍋料理の素材にするとよくだしが出て、見た目も上品な油の浮き具合です。 正月のおせち料理や雑煮などにも最適です。
※組合を通しての販売のみとなります。
小さな養鶏場
だからこそ、細かな調整ができます
先代の口癖「本当に良いものを与えればいい卵ができる」。 伊藤養鶏場では小さな撹拌機で手間暇かけてエサをブレンドして混ぜています。ベースとなる飼料に更に美味しくなるように魚粉、海藻などの一般的に混ぜられている配合飼料の一つ一つをメーカーと産地、配合飼料としての付加価値を追求し、厳選したものをブレンドしています。なるべく自然のものにこだわり、無農薬のもみ殻を使用するなどして、鶏がより良い卵を産む為に栄養バランスと食べたエサを消化吸収されるように独自にブレンドした配合飼料はおよそ14種類ほど。それを季節によって種類と量を調整して作り続けています。更に当農場では雛の成長に合わせてエサの配合も変えております。 そしてその手間暇かけたやり方は大手の農場ではできない、店舗で必要とする店舗にあった卵を作ることに役立っています。通常、当農場の卵は黄身の色が濃くカラーが 14 以上と綺麗なオレンジ色をしているのが特徴です。しかし、その店舗が必要とする黄身の色、白身の強さなどを希望に近い所まで近づけるようにして出荷している所もあります。卵はその農場でどんな飼料を与えるかによって味も見た目も大きく変わります。そんな東京の小さな農場で常にお客様に寄り添う伊藤養鶏場です。